こうして甘口ワインが作られる、3つの製法
お酒があまり得意ではない方であっても飲みやすいのが、甘口ワインです。
飲んだ時に甘みを感じられるのが甘口ワインですが、その作り方には実に色々な方法があるのです。
それによって同じカテゴリーでありながら全く取扱いや価格が異なってくるので、代表的な製法をご紹介しましょう。
甘口ワインを作るのに最も確実で自然由来の方法は、原料であるブドウ自身が甘みを持つように栽培するというものです。
よく熟すまで待ってから収穫する方法や肥料の与え方など、甘みが強くなるように栽培をして、そのブドウをそのまま使用します。
中には貴腐ブドウと言って、わざとブドウの病原菌であるボトリティス・シネレアを付着させて水分を蒸発させ、甘みが凝縮された材料を使う方法もあります。
この方法はとても手間がかかる上に生産量が少なくなってしまいますが、貴腐ブドウ由来のものは極上の甘口であるとして珍重されています。
他にも陰干ししたブドウを使う方法や、冷凍したブドウを使う方法など、色々な方法で自然の甘みを引き出して甘口が作られています。
次に、製法を工夫することで甘口ワインを作る方法があります。
最も確実でよくあるのが、アルコール発酵をある程度のところで止める方法です。
アルコール発酵が進むにつれて度数は高くなっていってよりお酒っぽくなっていきますが、それと引き換えに糖分が少なくなっていくので発酵が進めば進むほど辛口になっていきます。
それを途中で止めることによって糖分が残るので、甘口ワインとなります。
最後に、これは銘柄によって加えるものや製法が異なるのですが、出来上がったワインに甘みを加えるという作り方があります。
この製法だと厳密にはワイン100%ではないのでリキュール系の飲み物という扱いになりますが、チンザノのように世界的に有名な甘口リキュールもあります。
甘口であればお酒が苦手な方でも飲みやすく、女性などにも人気です。
甘口に関連するウンチクを習得してテーブルトークに花を添えてはいかがでしょうか。